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様々な効果・効能があると評判のマヌカハニー。
「口内炎が治る」「喉の痛みが止まる」といった誰もが経験したことのある症状への評判や、「インフルエンザを予防する」「アトピー性皮膚炎が治る」というようなことも言われています。
ちょっと興味が出て、ネットショップで価格を見ると…
「な、なんなのこの値段は!?こんなに高いの??」
「マヌカハニーって言っても、ハチミツにこの値段は…」
と驚かれ納得できない方も多いでしょう(; ^ω^)
ここではそんな気になるマヌカハニーが、なぜそれほどまでに高価なのか?について理由を挙げて解説していきます。
さらに、そんな高額なマヌカハニーをどうやって選べばいいのか?についても書いていますので、
「高い…でも気になるし試してみたい…でも高い。」
と、なかなか一歩を踏み出すか止めておくか決めかねている人の助けになればと思います。
高いものなら1個数万円レベルのものまであり、安くても3,000円くらいするマヌカハニー。買うなら納得して後悔のない買い物にしたいですよね!
もくじ
マヌカハニーの価格が高くなる理由
それでは色んな意味で気になるマヌカハニーは、なぜあんなにも高価なのか?早速解説していきましょう!
ひとつひとつ、要因を見ていこうと思います。
産地が限定されている

まず1つ目はマヌカハニーはニュージーランド産がほとんどだということ。マヌカの木があれば世界中どこでも採れるというワケではありません。
これはグレードの低い(UMFとかMGOの記号の後ろの数値が低い)マヌカハニーにも当てはまります。
そもそもマヌカの木はニュージーランドにしか自生していなかった植物。
現在はオーストラリアやハワイ諸島にも移植されていて、ニュージーランドの固有種という感じではなくなっていますが、
たとえ同じ植物名であっても土地や気候が変われば、そこから採れるハチミツは別物になります。
そういった背景からか、ニュージーランド産以外のマヌカハニーはあまり見る機会がないです。たま〜に、オーストラリア産があるくらい。
マヌカハニーが注目され研究されてきたのはニュージーランド産のものです。他所のマヌカハニーは経験や研究の蓄積に乏しく、信頼性に欠けるということなのかもしれません。
一部でニュージーランド北島のマヌカハニーの方が高品質だという噂がありますが、現地の養蜂家さんたちからしてみれば「品質的には北島も南島も関係ない」ということだそうです。
参考:峯下麻利(著)ニュージーランドの神秘のハチミツ マヌカ・ストーリー(アールズ出版)
少し話が逸れましたが、要するに、
『産地が極端に限定されているために希少』
ということです。

マヌカの開花は短い
マヌカハニーの蜜源となっている植物「マヌカ」は1年のうちで、たった12日間しか開花しません。
咲いたらすぐに散ってしまうイメージのある春のシンボル「桜」の開花期間が、約10日〜約2週間ほどなので、それと同じくらいの短い期間しかマヌカの花は咲きません。
花が咲いていなければ、ミツバチたちも蜜を集めることはできないので、
『開花期間が短いので、蜜集めのチャンスも少ない』
ということですね。

蜜源の植物 | 開花時期 |
マヌカ | 12月の間の約12日間 |
れんげ | 4月〜5月の約2ヶ月間 |
アカシア(ハリエンジュ) | 5月〜6月の約2ヶ月間 |
そば | 6月〜10月の約5ヶ月間 |
クローバー | 4月〜6月の約3ヶ月間 |
とはいえ、ニュージーランドは南北に長い国なので、マヌカの花の開花時期は地域によって多少ズレが生じます。
ニュージーランドの養蜂家さんたちは、マヌカの開花に合わせて南北を移動しつつ、マヌカハニーを収穫していくというスタイルを取っている所が多いようです。
ヘリコプターによる移動・輸送にコストがかかる

これは、輸出のための空輸または船による輸送というのとは別のお話になります。
ニュージーランドは酪農が非常に盛んです。
『人口よりも羊の数の方が多い』
というのを学校の授業で習った記憶がある人も多いはずです。
実は羊だけじゃなく牛の数も人口より多く、現在も牧草地造成の拡大が続いています。
牧草地はなるべく平坦な土地に優先的に割り当てられる(牛の活動や乳製品のトラック輸送の観点から)ので、実はこれがマヌカの木の伐採につながっているらしいです((((; ゚Д゚)))

いえ、それは多分大丈夫です。
マヌカの木というのは非常に生命力や適用力が強く、割とどんな土地にでも短期間で生い繁るそうですよ!
じつは1900年代の前半、穀物や野菜などを育てようとする農家の人たちにとって、マヌカは迷惑極まりない植物でもあったようです。
畑のそばに一本のマヌカが生えると、そのうちあたり一帯がマヌカの森に変わってしまうほどだといいます。
峯下麻利(著)ニュージーランドの神秘のハチミツ マヌカ・ストーリー|アールズ出版

そうなんです。それゆえ(?)マヌカの栽培立地がどんどん奥地に追いやられているワケですね….牛と違ってミツバチも山奥とか急斜面とか関係なさそうですし。
でも人間は、巣箱を移動させたりハチミツを採集するために、
『ヘリコプターがないと、どうしようもない』
という状況になってしまったワケです。
ニュージーランドには巣箱移動を専門に請け負うヘリ輸送会社まであるそうですよ!
品質(グレード)はその年の天候に大きく左右される

さて次の要因は品質(グレード)に関係するものです。
ネットショップのマヌカハニーを見てこう思われている方もいらっしゃるかもしれません。
「グレードの高いマヌカハニーって価格が高いうえに売り切れが多い…」
「もっと生産量上げて安定供給すればいいのに…」
確かにそれができれば価格も低く抑えられるでしょうし、売り切れ・入荷時期未定なんてことも無くなるのですが、それができるのは、”人為的な加工の手が入る余地のあるもの”になります。
残念ながらハチミツの場合は、”グレードの高さや風味はその年の気温・天候次第”なのです。
ですから、
「このグレードはよく売れるから生産量を上げよう」
「今年の生産量の目標は〇〇トン!みんな頑張ろう!」
とかいう人間側の頑張りではどうにもならない部分が大きいのです。
人間にできるのは、ミツバチが安心して蜜集めに専念できる環境を作ること、ミツバチが集めてきたハチミツを安全に瓶詰めして管理すること、といった面です。
収穫されたハチミツを成分検査に出して初めて
「今年はこのグレードのマヌカハニーが収穫できたんだな」
というのが判明します。
採れるハチミツのグレードの調整をすることは現状不可能なのです。

そうです。これは先ほど述べた、”人為的な加工の手が入る余地のあるもの”に該当する恐れがあります。
「なぜ人為的な加工の手が入るのがいけないの?」
と思われる方もいらっしゃると思うので少しだけ解説します。
人為的な加工でよく聞くのが、
- 水分を飛ばすために加熱する
- かさ増しするために他の甘味料を入れる
の2つです。
水分を飛ばすために加熱するというのは、本来ミツバチが3〜4日かけて巣の中で花の蜜(水分70%ほど)を長期保存可能なまでに濃縮(水分20%ほど)する過程をスキップしてしまうことです。
そうすることで早期にハチミツを回収でき、その分多くのハチミツが得られます。
花が咲く限定された期間内でしかミツバチは蜜を集められないですものね。(マヌカの花は11月中旬くらいから約4週間ほどの期間だけ開花します)
しかし水分が飛ぶほど加熱してしまうと、ハチミツの中の栄養成分が揮発したり破壊されたりして、ハチミツ本来の効果・効能が失われてしまいます。
香りも飛んでしまうので、風味的にもよろしくないです。
かさ増しに関しては言うまでもなく、やっちゃいけないことですよね!

そうですよね…そしてこういうのが偽物と呼ばれるものになります。
少し長くなりましたが、
『その年の気候次第なので、安定供給が難しい』
ということです。
品質管理にコストがかかる

次も品質に関するものになります。
マヌカハニーはその他のハチミツと違い、ラベルに何かの規格と数値が書かれていますよね?
それらの規格や数値は、メーカーが適当につけているワケではなく、ちゃんと成分分析を行なった上で記載しています。
他のハチミツなら収穫して瓶詰めしたら発送できますが、マヌカハニーは発送前に成分分析という工程があるのです。
さらに前の項で説明しましたが、マヌカハニーはその年によって採れるグレードが変わります。
毎回毎回、成分の検査をしないとグレードが判明しないのです。

その通りです。そういったことをキチンとしないと消費者に信用してもらえないからです。
どういった成分分析を行なうのかは、そのメーカーが何の規格を採用しているかによって違うのですが、ここではマヌカハニー二大勢力のUMFとMGOの成分分析をちょっとご紹介します。
UMFの成分分析
- レプトスペリン試験
- メチルグリオキサール試験
- DHA試験
- HMF試験(加熱処理しちゃうと増える成分、多いと偽物!)
ここでは各試験の詳細は割愛しますが、レプトスペリン、メチルグリオキサール、DHAはマヌカハニーの有効成分になります。
HMFというのは人為的に加熱処理すると増加する成分です。これらの含有値を調べることでマヌカハニーの真偽を確かめます。
加えて、実際に細菌がマヌカハニーによってどのくらい死滅するかを確認する、抗菌作用試験も実施されます。
これら幾つもの分析が、UMF蜂蜜協会という公的機関から指定を受けた第三者機関の手によって行なわれ、各グレードの基準を満たしていれば、UMF〇〇+という表記がラベルにできるのです。

MGOの成分分析
MGO規格もメチルグリオキサールの含有を分析します。
MGOという記号がそもそも”メチルグリオキサール(Methylglyoxal)”の成分名から取られたものです。このメチルグリオキサールがあるおかげで、マヌカハニーは強い抗菌作用を発揮します。
こちらはUMFがフェノール消毒液を基準に抗菌作用を決定しているのに対し、メチルグリオキサール成分値をピンポイントで測定して値を決定しています。
UMFの抗菌作用のレベル測定が比較的バラツキがあるのに対して、MGOの抗菌作用は誤差0.1%とも言われています。
ただしMGOの数値検査は各メーカーの自主性に委ねられており、UMFのように公的機関が認めた第三者機関が測定しているわけではありません。
UMF10+ = 濃度10%のフェノール消毒液と同等の殺菌力を持つ
MGO300+ = マヌカハニー1kg中にメチルグリオキサールが300mg含まれる

あとはメーカーによって様々ですが、マヌカハニーに含まれる有効成分が消失してしまわないように褐色瓶を用意(日光の紫外線で劣化を防ぐため)したり、UMF規格の場合はトレーサビリティーを導入していますので、そのための環境整備にもコストがかかっています。
こういったこともあり、マヌカハニーは他のハチミツと比べてものにならないくらい
『品質管理(成分検査とか認証試験とか)にコストがかかる』
ので、商品自体の価格がどうしても高くなってしまうのです。

世界的な人気

マヌカハニーが注目を浴びて久しいですが、これは日本限定の現象ではありません。
今や世界中の大学や研究所でマヌカハニーの医学的な応用を目指した研究が進んでいますし、マヌカハニーの恩恵に与りたい消費者も世界中にいます。
参考までに、近年のマヌカハニー国別出荷先のグラフを示します。
出典:ニュージーランド第一次産業省|2016 Apiculture Monitoring Report
このグラフはニュージーランド第一次産業省(日本でいう農林水産省)が2016年に発表した国別のマヌカハニー出荷量です。
これを見ると中国やイギリス、オーストラリアが割合的に多いことがわかると思います。
日本はそれほど大きなウエイトは占めてないですね。
ほぼニュージーランドでしか生産できないマヌカハニーは、
『世界中にお客さんがいて、価格が高騰しやすい』
ということです。

価格が高い理由まとめ
- 産地が極端に限定されているために希少
- マヌカは1年のうち12日間しか開花しない
- ヘリコプター移動・輸送によるコストがかかる
- 安定供給が難しい
- 品質管理にコストがかかる
- 世界中にお客さんがいて、価格が高騰しやすい
このような理由により、マヌカハニーの価格は他のハチミツに比べて非常に高い傾向にあります。ともすれば、他のハチミツの100倍以上の値段がするものもあります….
工場で大量生産される人工物ではないので、供給量にムラがあり、信用を得るための品質管理も難しいのですね。

損をしない選び方

さてさて、”なぜマヌカハニーは高額なのか”について説明しました。
ではそんな決して安くはないマヌカハニーはどうやって選べばいいのでしょう?
せっかく高いお金を出して買うのですから、偽物はもちろん避けたいですし、自分が納得した買い物にしたいですよね。
ここからはどうやって商品を選べばいいのか?についてちょっとだけ解説します。

味や香りを重視したい場合
「効果・効能は正直あんまり期待してない。けど何か健康に役立つことをしたい」
「まぁ何か効果があればラッキーかな?と思ってダメ元で試そうとしている」
「だけど、味だけは美味しいものを選びたい!!」
という人向けの選び方をまずご紹介します。
マヌカハニーの口コミなどを見ると”薬っぽい味がする”とか”子供が食べてくれない”とかよく見かけると思います。
実際、マヌカハニーはハチミツの中でも特にクセが強いです。
せっかく高いお金を出して買ったのに、不味くて使い切れない、家族が拒否する、なんて事態は極力避けたいですよね?
そんな人におすすめする選び方は、
ハチミツ専門店で実際に味見をして、気に入ったものを購入する
という方法です。

そうですよね(; ^ω^) 専門店は比較的人口の多い都市部にしかないイメージです。
そんな場合は、マヌカハニーの通販の中からお試し品や初回限定割引のものを探したり、グレードの低いもの(UMF5+とかMGO100+とか)を試してみる方法がおすすめです。
実店舗の専門店であればその場で味見をさせてくれる所がほどんどなので、気に入ったものを無料で探せるのですが、実店舗が身近にない場合は上記の方法が最も低コストで探せます。
口コミを参考にする、という手もなくはないですが、味の表現や好みは人それぞれです。
口コミで「コレ美味しい!」と書かれていても自分が食べたら、
「…まずい。こんなハズじゃなかった!」
なんてことはよくある話です。

う〜〜ん、、そうですね、その場合は…
口コミで「薬っぽい」とか「ピリピリして辛い」という評価のない商品を探すのが比較的ハズレがないでしょうか。確証はないですが…
甘みや酸味、香りは食べているうちに慣れてきますが、マヌカハニーの風味で拒絶される主な理由は”薬っぽい風味”と”舌がピリつくような辛み”の場合が多いです。
そういった意味で”無難な”マヌカハニーを選ぶことは可能な気がします。
ただ、マヌカハニー独特の風味の虜になったという人も結構いらっしゃいますので、出会いを限定してしまう面ではちょっと損をしているかもしれません(^_^;)

とにかく効果・効能を期待したい場合
「味はガマンします!効き目のあるやつが欲しいのです!」
「味の濃い料理に混ぜちゃうから、ノープロブレム♪」
「だから少しでも効果・効能の高いものが欲しい!」
という場合の選び方ですが、これは単純にグレードの高さと予算で選べばいいと思います。
ただし念頭に置いておかないといけないのは、
”いろんな所で言われている効果・効能が保証されているわけではない”
ということです。ただし抗菌作用だけはある程度保証されています。アメリカの一部の医療機関でも消毒や殺菌などにマヌカハニーが正式採用されている例もあるそうです。
前述の通り、少なくともUMF規格とMGO規格は殺菌力や有効成分の調査が事前にされており、メーカーによってはその検査書を購入者に提供しています。
しかしその他の効果・効能はまだ研究段階もしくは認可待ちの状態です。
他の健康食品などに比べると症状改善の事例や知見が多く、「マヌカハニーは本物かもしれない」として世界中の大学や研究所で本気の研究テーマになっている事実はありますが。
なので、抗菌作用以外の効き目が期待できそうかは口コミをよく見ることをおすすめします。
数十人、数百人単位の口コミがあり、不特定多数の人が”効果あり”と評価していれば期待できるかもしれません。

いえ、そうとも言い切れません。
体の不調や予防は人それぞれの要因があります。
喉の痛みひとつとっても、原因は
「細菌感染による炎症」
「アルコールやタバコなどの有害成分による炎症」
「声の出しすぎなど喉の酷使による炎症」
など多岐にわたり、その全てをマヌカハニーでカバーできるわけではありません。
マヌカハニーは色々な体の不調を改善したり予防したりする可能性は多いに秘めていますが、その多くはまだ医療効果が認可されるレベルまでは確定していません。
日常的に少し気になる不調がある、ちょっと軽い症状が表れたというときに、
巷で評判のマヌカハニーを試してみるか!
というくらいの気構えで、まずはグレードの低いものから試してみて、効果が実感できれば続けていくorグレードが高いものを準備しておく、くらいをおすすめします。
ちなみに医療機関で採用されるグレードはUMF10+、MGO300+以上くらいです。

最後まで読んでくれて、ありがとう!
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