スポンサーリンク
ミツバチは『0(ゼロ)』の概念を理解することができるらしいです。
「え?それって特別なの?」
「AIの進化につながるって、、、どゆこと?」
と疑問に思われる方も多いかもしれません。
ゼロを理解できる動物は意外と少なく、
- ヒト
- サルなどの霊長類
- アフリカ灰色オウムなどの一部の鳥
くらいなものらしいです。
私たち人間もゼロの概念を理解するには数年を要するらしく、赤ちゃんや保育園児くらいの頃からゼロを理解できてる子は非常に少ないんだとか。
ゼロってかなりハードルが高い概念なんですね。昆虫ではミツバチが初だそうです。
そして今回、ミツバチという脳のニューロン数が脊椎動物に比べて圧倒的に少ない昆虫がゼロの概念を理解でることが発見されたことで、『高度な数学的認識をするにはそれほど複雑な機構は必要ない可能性が出てきた』ということらしいです。
今回はミツバチに対してどんな検証をして発見したのか?ゼロの概念を理解することはどういうことか?を紐解いていこうと思います!
ゼロの歴史

何もないこと、足しても引いても変化がないことを意味する『ゼロ』。
今でこそ私たちは当たり前のように認識してますが、ゼロの発見(発明)は『数学史の偉大なる飛躍』とさえ言われています。
古代エジプトの頃から人間は測量や時間などで数字を多様してきましたが、「面積がゼロの土地」や「0時間後」などは存在しないので、ゼロは人類が生きていく上では長らく不要で認識される機会がありませんでした。
数学や自然科学の発展で大きく貢献してきた西洋でも17世紀まで宗教上の概念が優先され、「ゼロ」とか「無」を主張する人は異端者として処刑の対象になっていたそうです(怖)
「ゼロ」や「無」の存在を認め、数として使い始めたのは古代インドで5世紀頃からと言われています。
「何もない」ということを感覚で状況把握することはできても、数として表現するには長い時間がかかったんですね。

どんな方法でミツバチのゼロへの概念を検証した?
これは上の画像のような形で、
『記号の数が少ないところには美味しい砂糖水があるよ』
ということをミツバチに学習させたそうです。
そうしたところ、記号のない真っ白な紙に砂糖水があると予測するようになった、という訳です。
記号の数が多い/少ないを認識して理解できる動物は多いですが、いざ真っ白で『記号が無い(=ゼロ)』ものが提示された場合、それを『記号が無い』あるいは『今までで一番数が少ない』と認識できる動物はほとんどいません。
つまり大抵の動物は「記号が1個だけの紙」と「真っ白で何も書かれていない紙」を提示されたら、記号が1個だけの紙にご褒美があると思うわけです。
真っ白な紙に意味を見出すことができないってことですね。

スポンサーリンク
AIの進化につながるってどういうこと?

さて、これだけだと、
「ふーん。ミツバチって賢いんだね」
だけで終わってしまう動物実験の報告ですね(笑)
冒頭でも書きましたが、ゼロを認識できる昆虫が発見されたのはミツバチが初めてです。これまではサルや鳥といった、比較的複雑な脳の構造を持つ生物だけしかゼロは理解できないと思われていました。
でもミツバチは昆虫(ニューロン数が100万未満)であり、脊椎動物(ニューロン数は数百億レベル)に比べると脳の構造は単純。
つまり高度な数学的理解をするのに複雑な脳は必要ない可能性が出てきたんです。
そしてこれが『単純な方法でAIに高度な数学的認知機能を付与できる』という考えに繋がり、より高度な判断能力を持ったAIを構築できると期待されるようになったらしいです。

電卓も計算はしていますが、「自主的な認識」はしていません。
あくまで人間が入力した数値に対して、予め用意されたプログラムの範囲内で機械的な計算処理をしているだけです。
「何もない」という状況を把握して、それが「ゼロ」であり「どんな意味があるのか?ゼロが登場することでこの後どんなことが予測できるか?」などの判断能力を付与するのは結構難しい問題らしいですよ?

そうですね。ミツバチの能力の一端がわかっただけで人間の生活がガラリと変わる可能性が出てきたということで今回のは意味の大きい発見だったみたいですよ!
おわりに
さて、ちょっと抽象的な話になってしまいました…それだけ『ゼロ』を表現するのって難しいのかもしれません(汗)
でも確かに『ゼロ』って特別感がありますよね。
「ある数字にゼロをかけるとゼロになる」
「ゼロで割ることはできない」
数学の鉄則ですが、これをちゃんと説明できる人は少ないのではないでしょうか?
私はできません…

スポンサーリンク