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ミツバチの恩恵で得られるものとして、ハチミツやローヤルゼリーと並んでよく耳にするプロポリス。
いろんな健康への恩恵があり、何となく気になっていても、
「具体的にどんな効果が期待できるんだっけ?」
「液状とかカプセルとか何が違うの?」
「そもそもプロポリスのことをよく知らない…」
という人のために、今回は『プロポリスとはなんぞや』を徹底的にご紹介しようと思います!
- プロポリスが出来るまでの流れがわかる
- プロポリスの詳しい成分や効果・効能がわかる
- ハチミツやローヤルゼリーと何が違うのかカンタンに理解できる
- プロポリスの効果的な使い方がわかる
- カプセルタイプや液状タイプなど形状ごとのメリット・デメリットがわかる
もくじ
プロポリスとは?
どうやって作られる?

プロポリスはミツバチと人間のリレー作業によって作られます。
そもそもはミツバチが自分たちの巣を補修・無菌状態に保つために、樹液や新芽のヤニを唾液でワックスのように固めたものです。
この状態のものを『プロポリス源塊』といいます。
巣の増築や大きな穴の補修にはミツバチは通常「蜜ロウ」を使いますが、数ミリ程度の隙間を埋めたりするにはプロポリス源塊を使うんです。
また、巣の中に入り込んだ他の昆虫や異物の死骸にもこのプロポリス源塊で覆い、腐敗による菌の増殖を防ぎます。

プロポリスとは違うモノです。
そして次に人間がそれを回収して「プロポリス抽出作業」を行います。
抽出方法の種類は
- アルコール抽出
- 水抽出
- グリセリン抽出
の3つがあり、一番メジャーなのはアルコール抽出です。
アルコール抽出のものが飲みやすく、効果もそれなりに得やすいというのが一般的な認識のようです。
そして場合によってはアルコールを飛ばす、いわゆる「熟成」と呼ばれる期間を経ます。
さらに熟成が長いものは、プロポリスの有効成分が細くなり体への吸収率が上がったり、味がまろやかになっているそうです。

そうやって抽出・熟成してようやく『プロポリス』として流通するわけですね。飲みやすさや利便性を考慮して、カプセル・錠剤・顆粒・スプレーなどの形に加工されたりもします。
キャンディだったりハチミツやローヤルゼリーに混ぜたりする商品もあります。

プロポリスの成分
プロポリス源塊の構成内容は上のグラフのような割合ですが、アルコール抽出された後のプロポリス有効成分はおおよそ以下の通りです。
有効成分 | 含有量(g) | 効果・効能 |
アルテピリンC | 12 | ポリフェノールの一種。抗菌作用、抗ガン作用が報告されている。※1 |
バッカリン | 3.1 | 抗糖尿病作用を示す。※2 |
ケンフェライド | 1.9 | フラボノイドの一種。メラニン産生を促進して白髪防止剤に使用されたりもする。※3 また花粉症(特に鼻づまり)の予防に効果が期待できる。※8 |
ρ-クマル酸 | 1.5 | 抗酸化物質活性を持ち、発ガン性のニトロソアミンの生成を抑制する。※4 |
6-メトキシケンフェライド | 1.5 | フラボノイドの一種。抗酸化作用があるとされる。※5 |
ドルパニン | 1.4 | 抗炎症作用、神経細胞死の抑制作用がある。※6 |
ジヒドロケンフェライド | 1.1 | 抗酸化作用にすぐれる。※7 |
クリフォリン | 0.22 | 花粉症(特に鼻づまり)予防に有効。※8 |
クロロゲン酸 | 0.12 | 食後の血糖値上昇を抑え、糖尿病発症リスクを下げる。※9 |
ケンフェロール | 0.12 | フラボノイドの一種。抗酸化、抗炎症、抗ガン、抗アレルギー、リラックス効果など多種の効果がある。※10 |
カフェ酸 | 0.11 | 抗炎症作用がある。※7 |
4-カフェオイルキナ酸 | 0.064 | 神経細胞の保護、抗酸化、抗炎症、抗ガン、抗高血糖作用をもつ。※11 |
ナリンゲニン | 0.046 | グレープフルーツに多く含まれる成分で、抗酸化、抗炎症、炭水化物代謝の促進、免疫系調整の働きがある。※12 |
ピノセンブリン | 0.029 | 抗酸化物質。※13 |
クリシン | 0.0011 | 抗炎症や抗不安。※14 |
ミネラル類(マグネシウム、マンガン、カルシウム鉄、銅、亜鉛) | 体のバランスを整え、骨、筋肉、神経、血液など人体の期間組織の働きを正常に行うのに必須の栄養素。 | |
ビタミン類(B1、B2、E、ナイアシン、葉酸) | 他の栄養素を体内に取り込むための潤滑油的な役割を果たす栄養素。 |
有効成分および含有量参考:山田養蜂場みつばち研究所
※1参考:富士フイルム和光純薬株式会社|siyaku.com
※2参考:医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業|委託研究開発成果報告書
※3参考:中野製薬株式会社|メラニン産生促進剤に関する特許取得について
※4参考:Wikipedia|ρ-クマル酸
※5参考:Wikipedia|フラボノイド
※6参考:愛知学院大学|天然由来レチノイドX受容体アゴニストの生活習慣病、炎症性疾患の予防・治療への応用
※7参考:アピ株式会社|血圧降下剤及びその製造方法、並びにプロポリス組成物及び食品製剤
※8参考:Economic News|山田養蜂場、ブラジル産プロポリスの抗アレルギー作用を発表
※9参考:Wikipedia|クロロゲン酸
※10参考:Wikipedia|ケンペロール
※11参考:j-stage|カフェオイルキナ酸は神経細胞保護作用をもつ
※12参考:Wikipedia|ナリンゲニン
※13参考:Wikipedia|ピノセムブリン
※14参考:Wikipedia|クリシン
上記はあくまで目安です。
プロポリスは自然由来ですので、産地やその年の気候や天候などにより含有比率は変動します。

プロポリスの歴史

歴史は古く、紀元前300年くらいにはアリストテレスの著書にその名が登場しています。
古来から解熱や鎮痛の治療に用いられており、古代エジプトではミイラ作り(腐敗防止)にも使われました。
ちょっと変わった用途としては、有名なバイオリン「ストラディバリウス」の保存性と音の反響効果のためにプロポリスを混ぜたニスが使われたりもしているそうです。
日本でプロポリスの認知度が高まったのは1990年代で、「抗ガン効果がある」としてマスコミに大々的に取り上げられたのがキッカケのようです。

ハチミツとの違い

「蜂産品」という共通点がありますが、違いは概ね以下の通りです。
- プロポリスの方が収穫量が非常に少なく、希少価値が高い。
- プロポリスは限られた種類のミツバチしか集める習性がない。
- ハチミツは甘い。プロポリスは苦い。
- プロポリスは糖分がほとんどないので血糖値を気にしなくて良い。
- 妊娠中や授乳中のお母さんはハチミツはOKでも、プロポリスは控えた方が良いと言われています。
プロポリスは非常に貴重なものです。
ミツバチであればどんな種類でも集めてくれるワケではないのも1つありますが、そもそもミツバチにとってプロポリスの必要量は少ないので、養蜂でもあまり量は採れません。
1つのハチの巣箱からハチミツは5kgくらい採れるのに対して、プロポリスはたった100〜300gしか採れないそうです!

ローヤルゼリーとの違い

ミツバチに関係する健康食品としてローヤルゼリーも有名ですね。
ローヤルゼリーはミツバチが体内で作り出して分泌するもので、女王蜂はローヤルゼリーだけを食べて他のミツバチより何十倍も長生きします。
プロポリスはフラボノイド(ポリフェノール)系の有効成分が多く含まれているのに対して、ローヤルゼリーはたんぱく質・炭水化物・脂質がバランスよく含まれているのが大きな違いでしょうか。
期待できる効果・効能としても「糖尿病の予防」「老化防止」など共有するものが多いですが、ローヤルゼリーは「冷え性」「更年期障害」「骨粗しょう症」など女性が特に気になる症状への効果が期待できるとされています。

プロポリスにはどんな効果・効能がある?

ではプロポリスにはどんな効果が期待できるでしょうか?
様々な効果・効能がうたわれていますが、その中でも科学的データのあるものをピックアップしてご紹介します。
期待できる効果・効能 | 説明 |
風邪を早く治す | 体のだるさを軽減する作用があり、治るまで平均3日ほどかかる風邪が2日ほどで治ったとする検証報告もあります。※1 |
ガンの抑制 | マウス試験ではプロポリスを投与した個体の生存率が高く、抗ガン効果が報告されている。※2 |
アレルギーの軽減 | 花粉症やアトピー性皮膚炎に見られる、かゆみや炎症の原因であるヒスタミンの過剰放出を抑制する効果がある。また鼻づまりなどにも効果が期待できる。※1 花粉飛散前からプロポリスを摂取することによって、症状の軽減や花粉症薬剤の使用頻度の低下などの効果も報告されている。※2 |
糖尿病の予防 | 血中の糖やコレステロール値、脂質を調整する働きがあり、また血圧を下げる効果も見られる。※2 糖尿病の初期症状であるインスリン抵抗性を正常に戻す機能がある。※1 |
肥満・生活習慣病の予防 | プロポリスの摂取によって中性脂肪の吸収量が抑制されることが確認されている。※1, ※3 |
認知症の予防 | 神経の修復を促す成分が神経細胞の伝達回路の形成を助け、脳や脊椎の損傷に対して効果があると期待されている。※1 |
老化の防止 | 老化の一因とされる「体内の酸化」を抑制し、とくに運動後に負荷が大きくなりやすい酸化ストレスの増大を軽減する実験結果がある。※1 |
※1参考:みつばち健康科学研究所|プロポリス 明らかになる健康機能~最新研究ダイジェスト
※2参考:Wikipedia|プロポリス
※3参考:山田養蜂場|ブラジル産プロポリスは脂肪の摂りすぎによる体重の増加を抑える
抗酸化作用や中性脂肪の吸収を抑える効果が高いということなので、美容面でアンチエイジングやダイエットとかにも効果が期待できるかもしれませんね!
ただしこういった効果・効能も個人差があったりしますので、過信は禁物です。

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プロポリスの上手な服用・使い方

一度にたくさんよりは少量を長く続ける
様々な効果が期待されるプロポリスですが、たくさん摂取すれば健康になるか?というと、そうではないです。
パッケージなどの説明書きに摂取目安があればそれに従ってください。
もし摂取目安などがない場合は、コップ半分くらいの水にプロポリスを5〜10滴ほど入れてそれを1日に1〜2回ほど飲むと良いそうです。

ビタミンCと一緒に摂るのがオススメ
プロポリスの有効成分にはフラボノイドがいくつか含まれています。
このフラボノイドはビタミンCと相性が良く、血管を丈夫にする作用や抗菌作用が高まる効果が期待できるそうです。
ビタミンC源はレモンジュースでも薬局などに売っている粉末でもOKです。

ハチミツ大さじ1に対してビタミンCは小さじ1/4が目安。
プロポリスの味や匂いが苦手な場合は他と混ぜる
プロポリスはもともとミツバチたちが木の樹液などから採ってきたものなので、風味にクセがあります。
とくに液状のプロポリスはダイレクトに風味を感じてしまうものです、
味や匂いに抵抗がある場合は牛乳などに混ぜて摂取しましょう。

副作用やリスクはある?

摂取を控えた方が良い人
一般的に「プロポリスで副作用は稀だ」とされていますが、以下に該当する人は摂取を控えた方が良いです。
- 1歳未満の赤ちゃん
- 妊娠中・授乳中のお母さん
- ハチミツやローヤルゼリーにアレルギーがある人
- 喘息もちの人
1歳未満の赤ちゃんにはプロポリスは刺激が強すぎるそうなので、無理に摂取させる必要はありません。
それに関連して妊娠中や授乳中のお母さんもプロポリスの成分が赤ちゃんに影響を及ぼす可能性がありますので、摂取を控えた方が無難なようです。
また、稀にハチミツやローヤルゼリーにアレルギー反応を起こす人もいらっしゃいます。
ハチミツを食べると湿疹が出たり胃腸の調子が悪くなったりする場合はアレルギーの可能性があるので、そういった人もプロポリスの摂取はやめておいた方が良さそうです。

最後に「喘息もち」の人ですが、これは意見が分かれるところです。
「プロポリスは喘息の症状を緩和する」という情報もあれば、「症状を誘発する」という情報もあり、ハッキリしたところが不明です。
なので、無難に摂取は避けておいた方が良いと思います。

好転反応について
プロポリスを摂取すると多尿や倦怠感、血圧の低下、湿疹などの好転反応(と一部で言われている症状)が出る場合があります。
好転反応とは
「体が良い方向へ体質を持っていこうとして起こる反応」
と言われていますが、プロポリスのような健康食品には「好転反応」はありません。
消費者庁によると、
消費者安全法第 38 条第1項の規定に基づき、消費者に注意喚起します。
美容・健康商品等の利用後に、健康被害が発生した際には、商品・サービス等の利用を一旦中止し、医師に相談しましょう。
たとえ事業者等から、「その症状は好転反応」、「毒素が抜けているところ」等と継続利用を勧められても、安易に従うのは危険です。
引用:消費者庁|平成26年12月ニュースリリース
この文章の中の「美容・健康商品等」には、プロポリスも含まれます。(というより、厚生省の認可を受けた「医薬品」以外の健康商品は全て該当します。)
とのことですので、不具合が出たら使用を中止して、医療機関を受診しましょう!

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プロポリスの選び方、おすすめ商品

どの形状を選ぶべき?それぞれのメリット・デメリット
プロポリスは様々な形状で販売されています。
でも正直どの形状のものが良いのかわかりにくいですよね?
ここではそれぞれの形状のプロポリスのメリット・デメリットを比較してみたいと思います。
形状 | メリット | デメリット |
液体タイプ | 薄めたり固めるために他の物質と混ぜたりしないので、有効成分が最も多く含まれている。 | 独特の味や匂いが最も強い上にヤニ成分がコップなどに付着する場合がある。 |
カプセルタイプ | 飲みやすく素手で扱いやすい。 | 中身が漏れ出さないようにするために油分で覆っているため、有効成分の濃度が低くなりがち。 |
スプレータイプ | 風邪などで喉が痛いときなど、ピンポイントで有効成分を届けられる。 | 独特の味や匂いを軽減させるため、有効成分の濃度を低くしているものが多い |
錠剤タイプ | 飲みやすく素手で扱いやすい。 | 固形に成形するため他の成分が含まれており、有効成分の濃度は低くなりがち。 |
初心者の方にオススメなのは飲みやすい「カプセルタイプ」または「錠剤タイプ」です。
プロポリスは続けることが肝心なので、せっかく高濃度の液体タイプを買っても味や匂いがダメで続かなかったら、もったいないですものね。
クセのある風味に慣れている、あるいは工夫して飲む方法を知っている方は、もっとも有効成分の濃度が高い「液体タイプ」が良いと思います。

さいごに
最後にちょっと個人的な所感を。。。
今回、この記事を書くにあたって感じたのは、
「プロポリスの有用性ってかなり検証が進んでいるんだなぁ」
ということでした。
効果効能を裏付ける研究論文とかも割とアッサリ出てきました。

そうですね。健康食品としてはかなり歴史が長いですものね。
まだ少しご紹介し足りない部分(とくに選び方)がありますが、一旦今回はここまでとさせていただきます。

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